MY HERO


「恵人も寝っ転がって見上げてごらん。」

「うん!」

すっかり元気になった私は勢い良くはる兄の隣に寝っ転がった。


「やっぱすごーい!はる兄!すごいよ!」

「恵人。あと10分ぐらいしたらすごいことがおきるから。」


はる兄に言われ私はわくわくしながら星空を見上げていた。


夢中に空を見てると時間が経つのはあっという間で‥


「あっ‥!」


私の頭上を一筋の光が流れた。


「はる兄!流れ星!」


「すごいだろ?今日は流星群がくる日なんだよ。何流星群だっけ。忘れちゃったけど‥」

はしゃぐ私の頭を撫でながらはる兄は言った。

人生初めての流星群。
そしてこのとき人生初めての恋に落ちた。


その後も私たちは無数の流れ星に酔いしれた。