「私にはお兄ちゃんがいたんです。 日向(ひなた)ってゆって大好きな お兄ちゃんだったんです。」 この話は今まで誰にも話さなかった。 さおりんしか知らないはなし。 そんな話を大津さんに話せてる自分、 すごいなって思う。 「いたってことは…。」 「はい、ひな兄は私のこといつも 守ってくれて。 ある日私は帰ってる途中に襲われたんです。 今日みたいに。 ナイフを突きつけられて。」 あのときのことを思い出すとやっぱり 涙が溢れてくる。 そんな私を見て大津さんは私を 優しく抱き締めてくれる。