5月の中旬
あたしたちは体育祭の準備に取りかかった

「京香ーっこれどうする?」
那柚が呆れるように言った
目の前にはしゃがみ込む朔


「あちー、もう駄目俺、倒れそう」

体が弱いことを理由にして、サボろうとするのは見え見えだった
もう何となくの感覚でわかる


あたしはため息をついた
「じゃあ、あたし今日一人で帰るから」

朔がピクッと反応した