キミが教えてくれた

「ってか何で俺招待されなかった訳?」
その人が表情を一転させあたしに問いかけた
「なんで荒川を呼ばなきゃいけない訳?」
あたしも負けじと答えた


そう…あたしの目の前にいるのは荒川

あのバレンタイン以来

違反をしても何も言わなくなり
生徒相談室にも呼び出されなくなった


全くこの人の考えてることって全然わかんない

「あのさ、今から言うこと、すぐに忘れていいから
聞いてくれ」
荒川は近くにあったベンチに座り
あたしに手招きした
あたしはワンピースだったので
転ばないようにちょこちょこと歩きベンチに座った



…荒川の言ったことにあたしは
吃驚してしまった

信じられなかった







「ま、忘れてくれ」
なんて最後に苦笑いしてあたしの頭をポンと
叩いて去っていった