キミが教えてくれた

「…わかってますでも…」
朔が喋ろうとすると
お父さんが覆いかぶさってくるように

「嘘だよ、なんとなく言ってみたかっただけで
…娘を大事にしてくれよ」

お父さんはそう言って
優しく微笑んだ

「っあっありがとうございますっ」
朔は深々と頭を下げた


…やったあ

朔と家族になれるんだ


朔とずっと一緒にいれるんだっ

あたしはものすごくうれしかった

「さ、朔良くん一緒に酒を飲もう」
そういってお父さんは朔を
手招きする

「あらあらお父さんったら」
お母さんがニコニコしながら
朔とお父さんをみていた

そして
「息子が出来てうれしいのよ」
と言った