私は自動販売機がある所まで走った。



なかなか見つからなくて校舎一周しちゃったよ…




「…ぇと…イチゴ牛乳…、…ぁ、あった…」



さっさと買って戻ろうかなって思ったら、大サイズと小サイズの二種類のイチゴ牛乳があった。




だいたい言ったらアイツは大サイズ選びそうだな…あ、アイツってのはさっきのイチゴ牛乳頼んだ奴。

名前は『蒼鷺 瞬』

クールで無愛想でイケメンで、なんでか私にだけ意地悪してくるんだよね…




「嫌われてるのかなぁ…?」



「…誰に?」



思わず声を漏らすと後ろから声が聞こえた。



「そりゃもちろん…瞬に決まっ…って、瞬!?」





声の主はあろうことか瞬だった…やっぱり聞かれちゃったかな…?



「何で…目の前に自動販売機あったのに校舎一周してんだよ…?」