「…。」 「なんなのこの子。悪いことしたのに謝罪の言葉ひとつ言えないなんて。親の顔が見てみたいわ。…あ、ご両親いなかったのよね、ごめんなさい。」 こいつ、わざとだな。一瞬でも謝ろうと思った俺がバカだった。 「…うるせえババア。」 「ババア!?」 「お前こそどういう教育されてきたんだよ。わざわざ人の傷抉るようなこと言いやがって。親の顔が見てみたいわ。」 「なっ!?」 「退学でも裁判でもなんでもすりゃええやろ。」 立ち上がり、相談室のドアを開けると、サワがいた。