「…サワ。」

「んー?」

「不謹慎かもしれないけどさ、俺、ちょっとだけ父さんに感謝してるんだ。」

「なになに?」

「サワと出会えたのは父さんのおかげだから。」

「…うん。」

これからどんなに辛いことや悲しいことが起きても、乗り越えられる気がする。

前に進める気がする。

「僕も、ユウに出会えてよかったよ。」

サワの笑顔を見ると、もうどこにも敵なんていないように感じた。

暗闇の中に差した光は、サワという人間だった。

もう、怖いものなんてない。



バイバイ、バッドエンド。



完。