「今岡!来てくれたのか!おはよう!」

「…おはようございます。」

久しぶりに学校に行くと、担任にえらく歓迎された。

「今岡くんや!来たんやね!」

クラスメートも俺の方にかけよってきた。

「心配しとったんよー。今岡くん来んけん。」

「ああ…うん。」

俺のことを心配する人がいるなんて信じられなかった。

少し前までは、俺がいない方が歓迎されたはず。あいつが現れたことでこんなにも周りが変わった。

だけど、俺も周りも変えた張本人は見当たらなかった。

「…サワは。」

「残念やなー。サワ今日休みなんよ。引っ越しの準備やって。せっかく今岡くん来たのになー。」