それからくだらない会話をして、気がつけば体は冷え切っていた。 「そろそろ戻れば?体、震えてる。」 「うん。あんたは?」 「俺はもう少しここにいるよ。」 またね、会う約束もしていないのにユウはそう言った。 俺は次の日も、その次の日も、屋上へ行った。 ユウは必ずそこにいた。 そこにいて枯れた木々を、ただ見つめていた。