皆が眠りについていなくなったころ私は一人屋上に向かった。
そこにはいつも通り安原君の姿。
「やっときた」
「ごめん。遅くなっちゃった」
別にいいよって言って自分の座ってる隣をとんとんって叩いた。
座れってことかな?
私は黙って安原君の隣に座った。
「ねぇ安原君は分かってたんだね」
「あぁ。あんたも?」
「微妙。さっきもう一度行ったの。
そしたら負けた時のことが書いてなかった」
ただ勝てばよかった。
1回戦目負けても2回戦目勝って3回戦目あいこだったら1回は勝ってる。
だから勝ち残ることができたのに。
