「もう、人に見られるじゃん」 「そんなこと言って、気持ち良さそうにしてたけど?」 「なっ!してないよ……!」 抱き締めらたままで 唇を離すと、意地悪なことを言ってくる。 「ふーん、素直じゃねぇな」 「うるさいー!」 顔を真っ赤にしたまま叫ぶあたしを見て 抱き締めていた腕を離して あたしの頭をポンポンと撫でて 歩き出した。 細い路地裏を抜けると、 すぐにスーパーがある。