「それじゃあ、お母さん、もうそろそろ空港に向かうわね」 「え、うん…」 また、離れるのは悲しいけど 彼方がいれば大丈夫だって 思えるから不思議だ。 「あっ!」 靴を履きながら叫んだお母さん。 「彼方くんに、言っておきたいことがあったの」 そう言って、 あたしをリビングに追いやった。 もうっ!