「ねぇ、何処にいくの?」
スタスタと歩く璃桜の後ろをついてくる沖田が首を傾げながら尋ねる
璃桜はため息を吐くとくるりと沖田の方を見ていった
「もう試合はしない」
「えー?何で?」
「なんでもだ、それから…」
『着いてくるな』と璃桜は言おうとして言葉を止めた
何処にいくにもついてくるから鬱陶しいと思っていたが、よく考えれば私はまだ彼らにとっては怪しいもの
屋根裏にもいるがきっとこいつも監視なんだ
そう思って璃桜は口を閉ざした
「何?」
「……いや、なんでもない」
璃桜はそういうとまた前を向いて歩いた



