「……は?」

「猫又の力が無くなったの…あの呪文で」


この言葉に理解できないのか、驚いてるのかわからないがみんな固まる


人間になった

あまり実感がわかないものだ

でも私は治癒力がなくなったんだ

それだけははっきりわかる


「もう…私は役たたずになっちゃったんだな」

「は?」

「もう…みんなを助けられない」

「そんなことない!」

「嗚呼!!治癒力がなくなったって仲間だろ!」

「そうだよ!俺は嬉しいぞ!お前が普通の女になって」


その言葉に今度は璃桜が目を丸くする


─ポタポタっ


「みんな…ごめん…ありがとう…みんなと同じ普通の人間になれて…嬉しいはずなのに…何処か寂しくて…涙が、止まらない…」

「ずっと猫又の力があったんだ、急になくなって心がついていけないんだろう」


ずっと口を閉ざしていた斎藤が言った


「うん…」


璃桜が涙を拭いながら答えた