沙耶にとって奏という奴の存在が大きかったことにきずかされる。
そのたびに、俺の心はズキズキ痛む。

分かってる。沙耶は簡単に手に入らないことも。全部分かる。

「俺…沙耶が奏のこと忘れるまで側にいる。だから俺ともっと一緒にいる時間増やしてよ。」

「…。ありがとう。」

沙耶は始めてドアを開けてくれた。

「お前、笑えるじゃん。」

「え…?」

「泣くより笑ってたほうが可愛いし、明るく見える、そっちのがいい。」