少し古びている階段を駆け足で下りてテニスコートの前を足早に過ぎて行く。 校門でたぶん結城くんが待っているはず。 さっき、部活が終わった時に私が呼び止めたんだよね。 自分から結城くんに声かけるのなんて初めてだったからなんか緊張したな。 普通にしなきゃ。いつも通り、いつも通り。 「結城くん?」 校門の前にしゃがんでいる学ラン姿の男子を見つけた。 結城くんが立ち上がると足元に見えたのは小さな白い猫。 「結城くん、猫好きなの?」 「はい。うちでも飼ってるんです」