結城くんの喜ぶ声よりも先に観客席の方から声があがった。 言葉にならない嬉しさ。 隣に立つ志帆に思い切り抱きついた。 すごいよ。 すごすぎるよ、結城くん。 「やばいわ。あたしすごい鳥肌たってる。顔のキレイな子すごいね」 コーチがいなくなって専門の先生がいないバドミントン部。 自分たちなりに練習してきて初めて勝ち取った県大会への出場枠。 県大会には三年生3人、そして結城くん。 おめでとう、みんな。