呼吸をすることさえも忘れてしまいそうになるぐらい見入っていた。 ここまでくると みんな声も出さないでただ見守っている。 焦りからかネットにひっかけたり、アウトを出したりとミスを連発する相手。 結城くんは順調に点数を稼いでいった。 「ラスト一本!」 みんなの声が重なるとこんなにも大きいんだ。 結城くんが頷いた気がした。 少し……微笑んだ気もした。 綺麗に高くあがったサーブ。 あと一点。 決めろ!結城くん……っ!