恋の魔法に



「結城くん、無理だけは……っ」


「……汗くさいかもだけどすみません」




背中にまわっているその細い腕。


肩に顎を乗せてぼそっと呟くその声。


胸の鼓動がどんどん速くなる。


体重を私に預けているのかどんどん身体が傾いていってしまう。


やばい。このままじゃ床に倒れちゃう。




「ん。充電完了」




最後に強くぎゅっと抱きしめられ、すっと身体が離れた。


充電完了……って。


結城くん、反則だよ。
そんな顔で見ないでよ。