恋の魔法に



自販機で自分用に買ったペットボトルを結城くんの頬に当てる。


試合まで後どれぐらいだろう。
それまでに回復してればいいんだけど……



「あそこにソファーあるからさ少し横になった方がいいよ」


「ん……そうします」



一段一段慎重に下りる結城くん。


見てて危なっかしい。
大丈夫かなぁ。


ソファーに横になった結城くんは目を閉じて大きく深呼吸を繰り返している。


うっすら汗をかいているおでこにタオルをぽんぽんと優しく当てる。