恋の魔法に




ブレザーのポケットに手を突っ込んで自分のつま先を見つめる。


校門前。


いつもは結城くんが先にいて
私のことを待ってるのに、
今日は姿が見えなかった。


部活には来ていた。


だけど、ラケットは握っていなかった。
隅の方に座って見学していたのだ。


やっぱり手首……なんかあったのかな。



ふぅと長く息を吐き出す。


うぅ……それにしても寒い。
寒すぎる!


マフラーを少し引っ張って口元を隠すようにした。


もしかして結城くん先に帰っちゃったのかな?


なら、メールはしてくれるよね……