恋の魔法に




「元気なくない? どーしたの?」



今日はめずらしくたくさん喋っている先輩。


たぶん俺を元気づけようとしているんだと思う。



先輩の前ではいつも笑ってるようにはしていた。


少しでもいい印象を与えるように。



「ほら、マフラー貸してあげるから。
風邪ひいちゃダメだよ」



優しい声がいつもより近くにはっきりと聞こえた。


先輩は自分のマフラーを俺の首にぐるぐるっと巻きつけていた。