恋の魔法に

「やっとまともに目見て話してくれましたね」


もう一度横を向くと目を細めて口の端をあげて微笑んでる結城くんがいた。

……そんな顔もするんだ。
アイドル顔負けじゃない？


「ひ、人見知りな性格なんですよ……」


顔が熱い。

お願いだからそんな顔でこっち見ないでください。


「葉山先輩のメアドを教えてください」

「え、私の？」


深く頷く結城くん。

ポケットから携帯を取り出す。

断る理由もないし……いっか。