田中さんは少し目を見開くと、笑った。 「どういたしまして。君も聴けるなら、聴いてみたら?」 「うん、そうするよ。」 僕らは他愛もないことを話ながら、学校の前で別れた。 どうやら田中さんと僕の家は、反対方向らしい。