梓の視線の先には写真。 入学当初に友達になったから記念に撮ったんだ。 あの高校は一年でも、成績が良ければ、即卒業出来るんだ。 写真の私たちは、笑いあっている。 「とっといていたんだ…。」 「…うん…?」 「あたしなんかママにいらないって捨てられちゃって…。無いんだよね。」 「フーン…。もう一枚あるよ?」 「えっ!??」 「梓自身で言ったじゃん。いつか捨てられるから、もう一枚作っといてって。」 「あ…そうだっけ?」 そうだって…。 忘れるなんて…梓らしく無い。