「ついさっき言ったでしょう?私たちの友情は、崩れないと…。梓も、そう望んでいる。私しか知らない梓がいます。」
「…あの人と同じね…。」
ポツリと、言った梓の母親。
「あの人も…美音ちゃんと、同じ事を言ったわ。あの人は友情をとったわ。梓も友情で…離れて欲しくなかったの…。」
「だから、勉強を中心にさせたんですね?」
「えぇ…。梓は一人しかいないから…。」
「だからと言って…さっきみたいな言葉を発すると本当に離れて行きますよ。」
梓の母親は、泣き出した。
同じだったんだね。さみしかったんだ。
「梓は…私の友達ですから。守るのは当たり前です。でも…本当に友情だけじゃたりませんよ。後一つ…。分かりますよね?」
「えっ?」
梓の母親は顔を上げた。
「愛情です。」


