『饅頭同盟』の捜査(?)は予想通り、難航していた。



どの先輩に聞いても「知らない」の一言。



三年生はもちろん、大学生生活を一番長く一緒に過ごしてきているはずの四年生まで知らないというのは驚いた。



まあ、それが本当だったらの話だが、とても本当とは思えない。



同じくらい驚いたのは、先輩の誰もが饅頭先輩の名前に全くの関心を持っていないということだった。