「。しゅ…う…か、しょ…き、い…くま…、ちー…ちゃ…ん、あ…りが…と。だ…い、す…き。」

七瀬は、突如目を覚まし、震える声で、柊花たちに、言った。

「み…な…と、さん、しゅ…う…じさ…ん、あり…がと。」

次に湊さんたちの方に向けていう。

「お…にい…ちゃ…ん。み…つる…、支え…て?わた…しの、かわ…り。い…っしょ…うの、おね…がい。」

「わかったから、七瀬。しゃべるな。」

睦月さんが、七瀬を、黙らせようとする。
その手を七瀬は、弱々しくどけた。

「おか…あさん、おと…う…さん。親…こう…こ…う、できな…くて、ごめ…ん。うんで…く…れて…ありが…と。」

七瀬は、お義母さんの目を見て、お義父さんの、手を握った。

「そ…んなに、かな…しそう…な、顔、しな…いで。わた…しは、先に…逝く…だけ…。ま…た、あえ…る…よ?」

その言葉は、余計に俺たちの涙を煽った。

俺の、涙を誘った。