love letter ~顔も知らない母からのメッセージ~


いきなり叫び出した、七瀬に俺は、


何もできなかった。

何も言えなかった。


「結局、想いあってなんかないんだよ。好きなのは私だけなんでしょう⁈だから、気づかなかったんでしょ⁈でも、それで良かったの。満には綺麗な私しか見て欲しくなかったの。」

俺は、さらに何も言えなかった。

好きだ、そう言うことを、確かに躊躇してきた。

好きなのに、何も気づかなかった。

ああ言われても仕方がないのかもしれない。

でも。


「新見満は、秋月七瀬のことは好きじゃない。」






「やっぱりそうなんだ。やっぱり、別れなきゃいけないんだよ。私達。」