love letter ~顔も知らない母からのメッセージ~


だからこそ、告白することに決めた。

コンサートの日。ソロ曲と一緒に。

俺の素直な気持ち。


I love you

なんて、クサい題名にして。気持ちだけ伝えたかった。

ただ、叫んだ。


「好きだ七瀬‼」って。

柄にもなく、

愛するとかいったし。

俺は、七瀬のことになると、なぜか余裕がなくなるみたいだ。

七瀬だけしか、愛せない。

七瀬だから、好きになった。

七瀬だから、愛そうと思えた。

わかったんだ。

俺が、七瀬に固執する理由。

ただ、七瀬が、秋月七瀬だから。


「私も‼」

そう言われた時は、びっくりした。

確かに好きだから、嬉しかったけど、やっぱり、少し戸惑いもあった。

告白はされたことあるけど、付き合ったことなんかなくて。

何をすればいいのかなんて、全くわかんねぇし。

今まで通りでいいのかもわかんねえし。

そんな時は、翔希が教えてくれた。

ちゃかされたけど。でも、なんだかんだ教えてくれた。

役には立たなかったけど。

翔希と、柊花は、何故かピュアで、手をつなぐことでさえ、俺たちの方が早かったし。

全部、俺が翔希に、教えるようになったし。