love letter ~顔も知らない母からのメッセージ~


「千鶴、奇跡の欠片の次、何をだそうかしら。」

相談しているのが聞こえた。

母と千鶴の声だった。

「奇跡の欠片で売れたからには、ダンスが激しいやつのほうが売れそうですよね。満のソロとかすっごくかっこいいって評判だし・・・。」

「七瀬のソロも可愛いって評判よね。」

俺は、俺の評判は?リーダーなのに。
ないのか?

「翔希はダンスより、歌のソロのほうが評判いいですよね。振付が簡単すぎたのかも。」

歌・・・。

今の俺の武器は歌だけ・・・。

ダンスもうまくなってやる・・・。

満なんかに負けねぇ・・・。

「まぁ、あの中でセンターにするなら、翔希ですよ。」

って千鶴が言ってたことを知ったのはその十分後のレッスン場で。

俺は急いで、レッスン場に向かう。

レッスンより、一時間も早い時間。

個人練習に充てていた時間。

「ぇ?。。。七瀬?」

七瀬と、睦月さんだった。

「・から!わ・・はアイ・・・めない!!わた・・、・・・・・のメ・・-なの!!」

ところどころしか聞こえない。

「おい。翔希何してんだ。」

「七瀬が。七瀬と睦月さんが。」