love letter ~顔も知らない母からのメッセージ~



「まぁ、よろしく。」

満がそういって、俺たちはレッスンに取り掛かった。

もともと、ダンスをしていた満にとって俺たちのダンスは簡単だったらしく。

さっさと覚えてマスターしやがった。

でも、2年しっかりボイストレーニングしていた俺たちより歌は下手だった(ドヤ)

「おはよ。」

「ぁ、ちーちゃん!」

千鶴も毎日、レッスン場に来た。

毎日のように、歌詞を持ってきた。

「奇跡の欠片がデビュー曲なんでしょ。」

「そうだけど?」

千鶴は、もっといい曲持ってきたのにと、

残念がる。

「fresh?」

「そう。新鮮って意味。あんたたち、新鮮じゃん。育ち盛りで。」

曲だった。

最初に決めていたグループ名は、アポロだった。

神話好きの母が、ギリシャ神話から拾ってきた。

アポロで、デビューにfreshはないだろうと

満と二人で突っ込んだ。


いつの間にか、アポロではなく、freshでデビューすることになっていた。