「きーえちん、行くよ。」


「ちょ!」


グイっと手首を掴まれ無理やりホールのなかへと連れて行かれた。

その横顔は今までに無いぐらいに





―――泣きそうな顔。







「…せいじっ。」




後方にはぽつんと突っ立つ彼
軽く手を挙げ、人混みへと消えた。


確実に…私が最低よね?



でも、これは指令
次期女王の見定めなもの

失敗は許されなかった。