「…けっこうよ。」
「あちらの方にオレンジジュースをお持ちいただけますが…?」
……蓮っ?
「いえ、けっこうよ。自分で行くわ。」
「それわだめでしょーお嬢様。仮にも次期王女っしょ?こう言うときは俺のばんっ」
にっこりと笑うとダンスホールの中の会場へと消えていった。
……これで、満足?蓮。
「…はぁ、五月蝿いのが消えたな。」
東方の大使。
鋭い目付きで私を上からしたまで眺めた
何かを、比べているような。
「どうかしたのかしら、」
「…いえ。」
そっぽを向き私から視線を逸らした
「――似てはいないな。」

