可憐な華にくちづけを






恥ずかしいのか私から顔を背けた
何だかやりづらいわ。



「本日の付き添いの女性はいらっしゃらないの?」


「はい。」


「そう。…そこに隠れている人は違うのかしら?」


「……。」


「ごっめーん、風ちゃん。」



柱の影に息を潜め隠れていたのは男性
思いの外身長が低い

というより…この人が高いせいでもあるわね。





「…こんな人知りません。」


「うっわ!風ちゃんそれはねぇーぜ。」


「ふんっ」


「全く。…あ、ご紹介まだですよねーお嬢様。」


「……。」


「外交使節団の一人…ったほうがいいかな。羽鳥ですっ!」


「……そう。」


「あらら、お嬢様はあんまり興味ない感じ?」


「いえ…ああ、まぁ、そうかもね。」


「うわっ!ひっでぇ!!風ちゃんよりひっでぇ!」


「俺よりとはなんだ。」