可憐な華にくちづけを






「…そう、」


「このような身分の私があなた様の目の前に立つことをお許し下さい。」


「……。」





資料とは少しイメージと違うわね
もしかして演じてる?










「顔を上げて…、」


「……。」


「少し、お話しましょう?」


「…私のですか?」


「えぇ、聞きたいことがあるの。」








―――上手くいくとはかぎらない。





「私の話?…いいですよ。」





すんなりと受け入れ、顔をゆっくりと上げた
―――さすがね。

写真よりも遥かに、美しさが放っている
でも、その蝶ネクタイはどうかと思うけどね?






「少し移動しますか?」