「ねぇ、勘違いしてなーい?」


「勘違い?」



高身長のコイツを見上げるのには首が痛い
しかも見上げてると思うと悔しいわね。





「この冠の赤い宝石、ルビーってどんな意味をもつか知ってる~?」


宝石や服に興味がないわたしには
そんなロマンチストなこと覚えているはずない。




「俺ねーそれ聞いた瞬間に、もう絶対にきーえちんだ!って思っちゃったんだよ、」


優しく目を和ませ、冠を見つめる
愛しそうに。




「赤って、まさにきーえちんの色!」


ニコニコと無邪気に綺麗な笑顔で
わたしに笑いかけてきた。

そんな表情されてしまったら
わたしが引けないじゃない。






「貰ってね~?」


「っ!…意味は、何よっ?」


「ヒミツ!…てか、まさにそのまんまきーえちんのこと!」



そのまんま、わたし?
この赤い宝石、ルビー、、

美しくて澄んだ赤は惹かれていく。