「貴絵お嬢様!!!!」 声を挙げたのは藤原、 「待て、藤原。…貴絵、教えてくれるか?」 スッとお父様は藤原を止めた。 意外にも冷静なお父様に対し藤原の嘆き 面白いわね? 「…だって、嫌なものは嫌だわ。」 プッと声を漏らした蓮を横目で睨みお父様の方に顔を向けた。 ほんとっ…気にさわる人ね? 「貴絵。」 「はい。」 「……。」 「……。」 ――――初めて思い知らされた。 王の迫力は私の心を歪ませる。