「優奈~ライン引き手伝って~!!」


 大きな声で私を呼ぶ声の持ち主は、陸上部の部長である月野先輩だ


 「は…はいっ!」


 私が月野先輩の近くに走っていき、ライン引きを手伝った


 明日はいよいよ運動会


 だから、ライン引きをしなければいけない


 基本、グラウンドを利用する

 野球、陸上、サッカーが、ライン引き担当


 「月野先輩、ここからあそこまで引けばいいんですね~?」


 「あー頼むよ!」


 私がラインを引いていると


 「ワッ!!!!」


 ビクッッ!!─


 体が揺れてビミョーにラインがずれた


 「もぅ!!誰よ?」


 目の前には三浦亮


 「あ…あなたか……」


 「光輝でも思ったか?」


 ドキッ─


 「な……なによそれ!意味わかんない!ってか、光輝がそんな事してくるやつじゃないでしょ!!」


 そう言って私はまたラインを引く