厳しい寒さの中校庭に向かった。
いや、本当に寒い。
だってさ、そこにおいてある気温計に-1度って書いてあるもん。
5時限目とかならともかくも、1時限目はかなりきつい。
「恵美里ー!柚子ー!こっちー!」
そんな中大声で私たちを呼ぶ人がいた。
「夏ちゃん!」
後谷夏(ナツ ウシロダニ)ちゃんはE組のお母さんって感じの子で気遣いが出来て優しくて人気者だ。
「あれ?トナは?いっつも一緒にいるのに・・・」
「それが・・・」
やっぱり、トナがいないらしい。
本当に、どこ行ったんだろう。
「保健室かな?珍しい。」
私たちが唸っていたときだった。



