「柚子・・・ツラかったね。」
そういって勾玉を一つ持ち帰った私を抱きしめてくれた夏ちゃん。
暖かいぬくもりに包まれる。
泣きたいけどもう泣かない。
「私は大丈夫だよ。泣いてるなんて許されないから。」
立花はそこで無言で突っ立っていたけど重々しい口を開いた。
「柚子、これは宿命なのじゃ。わらわにもどうにもできんかった。」
「立花、分かってるよ。・・・真田君、これよろしく。」
私は青い小さな勾玉を渡した。
それを無言でうなづいて受け取る真田君。
そして、型に勾玉をはめた。
青い光が放たれる。
綺麗で無性に田部君に会いたくなった・・・