もう一階階段を上ると広い塔の上に出た。 「高いっ!無理無理無理っ!」 「カコ...高いの苦手だったっけ?」 「うんうん」 うずくまって動けなくなるカコ。 上を見上げるとどんよりとした紫色の雲が空を覆っていた。 「...みんな、お久しぶりね」 通った切ない声が背後からした。 一番、会いたくなかった人。