「よお、偶然だな。」



聞き覚えのある声がして私たちは足を止めた。



「あっ・・・なんでこんなところに。」



「お久しぶりです。」


「ま、久しぶりだな。」




そう声をかけてきたのは棚瀬慧介(タナセ ケイスケ)君と三下紘一郎(ミシタ コウイチロウ)君。



「みんな、やっぱりコスプレなんだ。」



「お前も人のこと言えねえくらいコスプレしてんけどな。」




三守君の言葉に内心同感します。



「棚ペーはボディーガードマンか?いかついグラサン掛けやがって。」



指を二本立ててグラサンを外した棚瀬君はいつものように人の好さげな顔をにこりとゆがめた。