「ばいばい・・・っ。」 最後の文字は涙ですすれて聞こえなかった。 自分の胸に短剣を突き刺していく明ちゃん。 みんな見ていられずに背を向けた。 どれだけ時間が経ったんだろう。 あんなに暗かった廊下に灯りがさしこんできた。 そして、その灯りに照らされてきらきらと光るもの。 「・・・赤の勾玉。」 また、1つ集まった。 1つ勾玉が増えるたびにこの箱はだんだん重みを増していく。 死んでいった者たちの魂の塊なのだから。