「咲、目をつぶって意識を集中させて目の前に焚き木を想像して。」
「えっ、・・・分かった。」
巫女さんの咲は言われたとおりに目を閉じた。
そして、眉間にしわを寄せながらぶつぶつと何かを呟いていく。
「あっ・・・!」
最初は目の錯覚かとも思われたくらいの小さな炎だったがだんだんと積まれた木の形になっていく。
「・・・焚き木、タイマツ。」
そして、暗い廊下を照らせられるくらいのタイマツまで現れた。
「・・・できた。」
「完璧だね。」
そう、ゴオッと燃える立派な焚き木が目の前にあった。
そして、冷え切ったろうかがだんだんと暖かくなっていく。
そして、仕掛けなんだろう。
「・・・このマーク何?」
夏ちゃんは石碑で作られた壁のへこみを見つけた。
よく見ると円形に穴が開いている。