「誰!?・・・三守君と柚子ちゃんか。」
有海ちゃんは真田君に向ける手をいったん止めた。
さすが、気配を敏感に感じるところも妖精そのものだった。
「っていうことは田上は倒したのね。」
「・・・うん。」
「そう、じゃあ私も勾玉を全てもらって早く死にたい。」
やっぱりだ。
勾玉は真田君が持ち出したわけじゃなかった。
それどころか真田君は守ろうとして自分の体を傷つけられてるんだ。
「なんで勾玉を奪うの?」
「それは、反恵美里軍のマスターに渡すためよ。これがないと帰ることができなくなるから邪魔するの。」
・・・戦わなくちゃいけないってことだね。