「あの、輝喜君降ろして~!」


「やだ、」


ばたばた暴れて、降りろうとする。
耳に顔をちかづけてきた。


「いい加減君付けやめて。」


耳に輝喜君の吐息がかかる。

「輝喜・・・く、ん?」


「だから、君付けするなって。」


耳元で、喋るので緊張する。
君付けしちゃいけないのかな・・・・。


「・・・・、輝喜・・・・・。」


次は、君付けせずに呼ぶ。
初めて、君付けじゃなくて呼んだ。


・・・・本当に初めて?前にも、輝喜って呼んだことある気が・・・。
でも、言った記憶なんてないし。


気のせいかな?


「合格~・・・。」


頭をくしゃっとしてくる。
なぜか、輝喜く・・・輝喜がふれるたびに胸が締め付けられる。


きゅん


そう、音をたてながら。