伸也君は、私たちを追わずにそのままこっちを、みていた・・・。


その目には、獲物を捕らえる目だった、そして私たちを見てるはずなのに遠くの所を見ている気がした。


斗真は、ずっと黙っていた・・・・。


「斗真・・・・、ごめんね。」


「いや、いい。あのまま喧嘩やってたら負けていたと思うし逃げるが勝ちだしな。」


斗真の目は、優しくなっていた・・・・。
いつもの、優しくて、温かい目をしていた・・・。


そのまえに・・・・私明日からどうしよう。
だって、伸也君と同じ学校なんだよ!そして、同じクラス、横の席、生徒会メンバー・・・・。


終わった・・・・・


絶対、なんか言われそう・・・・。
なんか、されそう・・・・。


「・・・・、よっしそろそろ私帰るね。」



「そうか、一人で大丈夫か?」



「うん。じゃぁ、ばいばい。」


「じゃあな。」

にっこ


微笑みながら、私を見送る斗真、ありがとう。


前をしっかり向いて、いなくちゃ、周りのみんなに迷惑をかけちゃいけない。
だから、前を・・・・、むかなくちゃ。


そういえば、私ってどうやって斗真と知り合ったの?


その、部分の記憶まで失ってる・・・・?
確か・・・、誰かの後をついていって・・・・・。


う~ん。


「思い出せん・・・・。」


「何をだ・・・・?」