「…ちゃん、……ちゃ、り……

凛ちゃん!!」


ガバッ!!


「もー!やっと起きた!
かえろ?」


「あ、終わったんだ」


「うん。全然話聞いてなかったね?」


「めんどくさいから」


そう言うと、朝華は苦笑いした


かえろ


そう思ってカバンを持って席を立とうとすると


「ちょっと、いい?」


「え」


言葉のした上を見ると…


げっ、灰色頭


「…あからさまにイヤな顔しないでよ。
うちの総長が呼んでる」


「は?総長?」


「……ついてくればいいから
この人借りていい?」


「あっ、はい」


当たり前のように答える朝華


「…そ、じゃあ、行くよ」


「は?行くわけないじゃん」


そう言うと、灰色頭は、ハァーっとため息をついて


「あんたみたいな女、どこがいいんだか」


「……」


そんなの、どーでもいい


「でも、連れてかないわけにはいかない」


「だから、行かな…って、わ⁉」


灰色頭に持ち上げられた


「……軽」


「おろして‼
朝華‼」


すがるように朝華を見るけど


「凛ちゃん、先かえってるね?
じゃあー」


裏切られた